【徹底分析】令和7年度(2025年)神奈川県秋季チャレンジの傾向と対策

公務員試験について

神奈川県庁の職員採用試験は、地方上級に多い6月のほか、10月の「秋季チャレンジ」があります。

この記事では神奈川県の「秋季チャレンジ」の情報をお伝えするとともに、合格者が実施した最新の徹底分析と効率重視の対策をまとめました。
去年令和6年度の試験より、教養試験がなくなりSPI3となりました。対策方法が大きく変わります。
とにかく倍率が高い秋季チャレンジ。筆記に特に自信がある方を除き、何もしなければまず1次も受かりません。しっかり分析と対策を行うことをおすすめします。

令和7年度(2025年度)神奈川県 I 種 秋季チャレンジの基本情報

基本情報
  1. 申込期間
  2. 採用予定人数
  3. 科目
  4. 試験の日程と場所

1. 申込期間

申込期間:2025年8月29日(金)10:00〜9月12日(金)17:00受信分まで
自己PR動画受付期限:9月24日(水)
SPI3受検期限:10月20日(月)


2. 採用予定人数

67人程度


3. 試験科目

①第1次試験
SPI3(50点)、自己PR動画(50点)

②第2次試験
論文(40点・600字程度)、グループワーク(50点・40分)、個別面接(200点・40分)
※個別面接内で5分程度のプレゼンがある。


4. 試験の日程と場所

①第1次試験
試験日:1. 申込期間 参照
場所:
 自己PR動画 自宅等で撮影後、提出(提出方法は9月9日(火)に公開)
 SPI3 テストセンターのリアル会場もしくはオンライン会場
合格発表:10月31日(金)10:00

②第2次試験
試験日:
 論文 11月10日(月)17:00受信までに提出
 グループワーク、個別面接 11月21日(金)〜12月10日(水)のうち指定する1日
場所:
 論文 電子申請システムにより提出
 グループワーク、個別面接 横浜市内
最終合格発表:12月19日(金)10:00

過去の試験実施状況の分析

年度採用予定申込一次受験者一次合格者二次受験者最終合格者 倍率
令和662921611288219758.1
令和537836463252186766.1
令和437986533252193569.5
令和33512877082512105014.2
令和24214917002872464714.9
令和1501172628281230689.2
平成305014307332562194915.0
神奈川県ホームページより

6月に行われる採用試験の倍率は5倍前後、低いときは3倍ということもありますが、秋季チャレンジでは15倍の年もあり、倍率がとても高いです。民間志望者やまだ合格をもらえていない公務員志望者が殺到しているからです。
その中でも国家公務員を志望していた受験生は、地方上級試験より難易度の高い対策を行ってきているので高得点を取る傾向があります。
さらに、令和5年度からは教養試験の代わりにSPI3が課されることになりました。教養試験に比べて対策は限定的で問題の難易度も低いSPI3は、多くの人にとって高得点が狙いやすいです。
後ほどお伝えする「合格のための戦略」が大切になってきます。

ただ、SPI3に変わったからといって倍率が爆上がり!という現象は見られませんでした。
神奈川県に限らず多くの自治体が教養試験を廃止してSPI3に変更しているからだと考えられます。倍率を心配しすぎるのではなく、とにかく点を取る!ことを目標に対策すると良いでしょう。

どの程度得点すれば受かるのかについては、昨年の合格者の実力と、彼らから得た情報を参考に考察します。
なお、問題の持ち帰りや自己採点はできないのであくまでも考察・推測になることをご了承ください。

①受験生Aさん:1次試験合格
公務員1本に絞って対策してきたが、勉強を開始して早々に科目の多さに危機感を覚えたため、SPI3の対策に切り替えた。2年ほどSPI3に費やすことができ、たいていの問題は解ける実力とスピードも十分だった。試験本番の体感としては9割は解けた印象だったそう。

②受験生Bさん:1次試験合格
国家公務員志望だったため、専門科目に一番時間を割いており、SPI3はおろか教養科目も十分とはいえない勉強量だった。SPI3の問題の難易度は、教養科目の数的処理に比べたら優しかったので解けないということはなかったが、制限時間内に解くことに苦労した。2ヶ月間とにかく時間内に問題を解く練習を行った。同じ問題を含めて10000問(!!!)は繰り返していました。期間本番は、ほぼ正解できた自信があったそう。

③受験生Cさん:1次試験不合格
民間企業を中心に受け、SPI3で受けられる公務員も少し受けるという感じで就活を進めた。大学に入ってすぐに先輩の勧めでSPI3の勉強を始めたが、もともと数学が苦手なこともあり、得意な方ではなかった。民間企業ではエントリーしたうちの半分以上はSPI3に通ったが、秋季チャレンジでは惜しくも不合格だった。本番の手応えとしては、半分以上は自信を持って解けたかなという感じだそう。

SPI3合格のための対策

ではここから、具体的にどう勉強したら良いかをお話します。
まずはSPI3について。
ボーダーが高く、超大手企業並みの難易度です。
これを突破するには、ただ問題集をこなすだけの表面的な対策ではなく、「勝手に手と脳が動いてしまう」くらい慣れることが必要です。
亜子先生の授業では、「スモールステップ」と「反復」を何よりも大切にしてSPI3対策を行います。苦手な人は、問題集をまず暗記しようとしますが、これだとその問題しか解けないし、スピードも上がりません。
いきなり試験レベルを解くのではなく、わからないレベルまで立ち戻って繰り返し練習し、SPI3に必要なスキルとスピード感覚を同時に養います。
そのために用意された問題数は実に15000問以上!
現在は、亜子先生の個別授業を受けてくださっている方しか使えませんが、今後新サービスとして公開予定です。(時期は未定です。すみません。)
独学で勉強する場合は、小学校や中学校のドリルがおすすめです。

面接・グループワーク試験合格のための対策

筆記試験を突破しても、さらに倍率の高い2次試験、グループワークと面接が待っています。
この試験は、どう対策したら良いか悩む受験生も多く、なにも対策せずに本番を迎えてしまう方もいるほどです。
逆にいえば、秋季チャレンジの時期や受験生の特徴をしっかり踏まえ、それに特化した対策をすれば十分合格が狙えるということです。

グループワーク対策

対策に困る試験No.1ですね。
YouTubeには、グループワークのコツや実際の試験の様子などがアップされていますが、これを見ているだけでは試験で活かすことができません。
自分でも実際にグループワークに参加する必要があります。
しかし、グループワークの練習は他の参加者がいないとできず、これができればいいのですが、なかなか環境が整っていない人もいるかと思います。

安心してください。グループワーク対策は筆記試験と同じで独学でも十分可能です。
その流れを簡単に説明しますので、今すぐにでも実践してください。

まず、グループワークの流れを覚えます。そのときによって細かな違いはあれど、YouTubeで紹介されている実際のグループワークの流れがオーソドックスです。

たいていの場合、このように進んでいくかと思います。
役割決め→自分の意見を発表→各意見をまとめる→リーダーがグループの意見を発表

流れが把握できたら、1人6役でシミュレーションをします。
つまり、「自分でテーマを設定し、6人分の意見で出し、一つにまとめる」という工程を繰り返します。

意見を出してまとめるときには、公表されている「求める人材」を頭の片隅に置いておく必要があります。
今年度の受験案内には、「常に課題意識を持って業務に取り組み、社会のニーズや課題を先取りし、アグレッシブにチャレンジできる人」とあります。
これを踏まえて、「今神奈川県が一番課題にしている〇〇も解決できる意見を出そう!」と考えることができる人が高い評価を得られるでしょう。

この「1人グループディスカッション」、想像するとなんか寂しい感じがしますが、効果は抜群です。
グループワークのイメージトレーニングができるだけでなく、1人で6人分の意見を出さなければならないので、自分の意見を伝える練習にもなります。

なお、秋季チャレンジの場合は一次試験の合格発表の際にグループワークの課題が発表されます。
なるべく余裕を持って早めに対策をする方はテーマを予想してこの対策を実践してください。
時間に余裕がなく、一次試験合格後にグループワークの対策を始める方は、そのテーマで6人分の意見を出すところからやってみてください。

面接対策

今からでもすぐにできる面接対策は、まず「想定質問を考えること」。
これはやっている方も多いと思いますが、ほとんどの方は考える量が圧倒的にたりません。
この秋季チャレンジは面接慣れした受験生がダントツに多いので、200〜300は質問を想定しておく必要があります。
これだけたくさん質問を考えるのは、「どんな質問にも答えられるようにするため」だけではありません。
質問を考えるという作業の中で、「いままで気づいていなかったところまで深く自己分析ができる」というメリットがあります。
自己分析ができれば、必ず面接でしつこく聞かれる「やりたい仕事」を説得力を持って答えることができます。「大学で学んだから」というような多くの受験生と差がつきにくい回答で終わることなく、面接官の印象に残りやすいようなエピソードも話せるようになります。

想定質問の数は多ければ多いほど良いです。
自己分析も兼ねているので、「これは公務員試験では聞かれないよな〜」というようなものもどんどん含めてください。例えばこんな細かい質問。

・あなたの中での親友と呼べる基準は?
・どんな小学生・中学生だった?
・お酒で失敗しないために気をつけていることは?

ぜひ300を目標にたくさん考えてみてください。
なかなか思いつかなくて行き詰まっている方、勉強時間が取れず秋季チャレンジに特化して質問を絞り込みたい方、面接練習と同時進行でやりたい方向けに、現在個別授業を実施しています。
お問い合わせフォームよりご連絡ください。

最後に

まとめ
  • SPI3は「スモールステップ」と「反復」!
  • グループワークは1人6役でシミュレーション
  • 面接対策は自己分析も兼ねてなるべくたくさん想定質問を考える

首都圏の主要な公務員試験では、この秋季チャレンジが最終のチャンスになります。難易度が最も高い試験の一つですが、しっかり対策をして合格をかちとりましょう。

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